日々の仕事では、様々なタイミングでアイデアを求められることがあると思います。
しかしながら、アイデアを出すことが難しいと感じている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
ここでは、オズボーンという人が提案した、アイデアを生み出すための「SCAMPER(スキャンパー)」というチェックリストを紹介します。
「SCAMPER」とは、アイデア発想の手法の頭文字を組み合わせたものです。
◾Substitute 代用:他のもので代用できないか
◾Combine 結合:ほかのものと組み合わせられないか
◾Adapt 適用:応用したり当てはめたりできないか
◾Modify 修正:修正、拡大、縮小できないか
◾Put to other uses 転用:ほかに使い道はないか
◾Eliminate 除去:削除、省略できないか
◾Rearrange 再配列:順番を変えられないか
このような発想法で、「絵を描く」ことを例にアイデアを出してみましょう。
例:Substitute:代用
筆を手で代用してみる
例:Combine:結合
今月の歌と組み合わせて、歌いながら絵を描いてみる
例:Adapt:適用
リレーの考え方を応用し、複数人が順番に描いてみる
例:Modify:修正
紙を極端に大きくしたり短くしたりする
紙を極端に長くしたり短くしたりする
例:Put to other uses:転用
出来上がったものを、教室の装飾にしてみる
バットのような持ち方で、筆を持ってみる
例:Eliminate:除去
使える色を少なくしてみる
描く時間を短くしてみる
例:Rearrange:再配列
「描きたいものを決める」→「描く」ではなく、「まず描く」→「描きたいものを決める」
描いたものを裏返してみる
SCAMPERのようなアイデア発想のコツは、「馬鹿げたもの、極端なもの」を残しておくことです。
実現可能性は後に検討するとして、アイデアを出す段階では様々な意見を残しておくことで、意外で面白いアイデアが有効な案に変化することもあります。
加えて、SCAMPERを実行しやすい問いを列記しておきます。
Sの問い:代わりに使えない?
他の物、他の人、他の材料、他の色、他の音…
Cの問い:組み合わせたら?混ぜてみたら?
ルール、目的、メリット、手段、人、色、品物、味…
Aの問い:こっちでも使えない?
他の事例、考え方…
Mの問い:変えたらどうなる?
形、大きさ、意味、動き、高さ、広さ、厚さ…
Pの問い:他には?
使い方、使い道、考え方…
Eの問い:取り除いたら?
部品、要素、ルール、簡素化、合理化…
Rの問い:入れ替えたら?
前後、左右、上下、順番、役割、勝ち負け、時間軸、手順…
いかがでしょうか。アイデアが必要になったときの、参考にして頂ければと思います。
(中小企業診断士)
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